あなたのプロジェクトにスケジュール案はいくつあるだろう? プロジェク・マネジメントの教えるところでは、しっかりした計画を策定するために、スケジュール案には少なくとも4つが必要である。
まず、プロジェクトで実施すべき作業を洗い出し、各作業の間の依存関係を考慮してネットワークを作る。このネットワークを図示したものが、第1のスケジュール案だ。
こうしてできた計画がプロジェクトの依頼者(会社の上層部や外部の顧客)の要求に合うとは限らない。所要期間が依頼者の要求より長すぎることが少なくないからだ。ここで必要となるのが、“クリティカル・パス短縮”の技法である。例えば、直列で行うことになっている複数の作業を並列に変えるなどだ。こいう調整をしたものが、第2のスケジュール案である。
しかし、ここまでのスケジュール案では、人的資源の制約を考えていない。プロジェクトに投入するヒトは無限にいる、という前提に立っているからだ。そして、この前提は非現実的である。プロジェクトに参加するヒトの負荷を把握し調整しなければならない。プロジェクト用語でいう“山積み・山崩し”である。これにより、クリティカル・パスを延長することが妥当であることもある。第3のスケジュール案である。
こうしてできたスケジュール案について関係者から承認を取りつける。関係者からの承認を取りつけたスケジュールが“ベースライン”であり、これが第4のスケジュール案である。
このように、しっかりした計画を策定するために、スケジュール案には少なくとも4つが必要である。このステップをはしょってしまい、希望的観測のみで根拠のないスケジュール案を作り、それを実行に移していることが多く、これではプロジェクトの成功は望むべくもない。